人口と天災

2024-01-14 (日)(令和6年甲辰)<旧暦 12 月 4 日>(先負 丁丑 五黄土星) Felix Felicia    第 2 週 第 27368 日

 

日本の人口は今後も減り続けることが予想されてゐる。30年後には1億人を下回る予想もあるといふ。何とか人口を維持できる様に社会の仕組みを考へなければならないといふ意見が支配的である。だが、それは今の僕たちの便利な暮らしをいつまでも維持したいといふ前提に立つからさうなるのだと思ふ。地上の多種の生物が絶滅していく中にあって、人間だけが繁栄を続けやうとするのはをかしくはないか。およそ地球の環境問題はそもそも地上の人口が増え過ぎたことからくるもので、これを適正な人口に戻さうといふ自然の摂理が働いてゐるのではないか。世界の各地で頻繁に地震などの天災に見舞はれるのも、特に日本が四つの大陸プレートのせめぎ合ふ不安定な場所に位置するのも、偶然ではない気がする。南海トラフ地震とか首都直下地震とか予想されてゐるが、もし大災害が起これば、人口の減少幅が更に拡大する。あまり悪いことは考へたくないが、天災といふ大きなリセットがかかって、人は新しい生き方を探る様になるのかもしれない。能登半島地震から2週間が過ぎた。あの地震がよりにもよって元旦に起きたといふ偶然は、何か示唆的な意味を含んではゐまいかと、僕は密かに恐れてゐる。個体としての生命は滅んでも、何かがきっとずっと先まで繋がるのではないか。希望と云ふものは、うんと大きな時間のスパンの中で考へてはじめて、微笑んでくれるものかもしれない。

日曜日の散歩