原子力ルネサンス 再び?

2024-04-28 (日)(令和6年甲辰)<旧暦 3 月 20 日>(仏滅 壬戌 二黒土星) Ture Tyra    第 17 週 第 27469 日

 

世界各国で原子力発電の見直しが進んでゐると、新聞で読んだ。つまり、これからは世界中で原発の新設や増設が盛んになると予想される。原発は温暖化ガスを排出しないので、地球温暖化の対策としても有効であるし、原油価格の変動の影響も受けない。また、AIの普及により、今後電力需要が大きく伸びる予想がある。OpenAIのアルトマン氏は次世代原発オクロを率ゐる。SMRと呼ばれる次世代原発が導入されるといふ。その様な話を聞いても、福島であの様な悲惨なメルトダウン事故を体験した日本では、国民感情として、原発新設への流れをすんなりとは受け入れられないと思ふ。ただ、原発は恐ろしいものだとの印象だけで世論の基礎にしてはいけないと思ふ。技術はどんどん進んでゐる。いまや従来の原子炉とは比較できないほど安全な原子炉が開発されてゐる。福島の原発アイゼンハワー大統領が第二次世界大戦atoms for peace として提唱した時代のものだ。一旦原子炉が建設されると、その基本原理は古いまま、何十年も使はれることになる。時が流れ、技術が進んでも、コンピュータのソフトウエアの様に頻繁に更新することができない。日本にある原子炉のほとんどは、今なほ第二次世界大戦後に開発された基本原理で動いてゐる。これに対して、最新のSMRは、根本から異なってゐる。その辺のことをしっかり理解しようとしなければ、電力供給の面でも日本はこれから先、世界に遅れをとるのではないかと僕は憂へてゐる。

春なのに冷たい風が強く吹いた