「言いにくかった即時停戦」の朝日新聞記事

2024-02-07 (水)(令和6年甲辰)<旧暦 12 月 28 日>(先負 辛丑 二黒土星) Rikard Dick    第 6 週 第 27392 日

 

「言いにくかった即時停戦 ウクライナ苦戦の現実とずれ」といふ記事を朝日新聞デジタルで読んだ。作家で元外交官の佐藤優氏の意見が書かれてあった。コメントプラスといふ欄に朝日新聞論説委員の駒木明義氏が別な考へを書いてをられた。佐藤氏の意見は即時停戦への可能性について書かれてあるのに対し、駒木氏の意見は即時停戦は現実的な見方では全くあり得ないことを述べられてゐた。ふたつの意見を読んで、僕自身は佐藤氏の意見に希望をつなぎたいと思った。駒木氏が言はれる様に即時停戦への努力が絵そらごとであるなら、およそ平和に向けてのあらゆる交渉が無駄になってしまふ気がする。プーチン大統領の表面的な言説だけ拾って、ロシア側に停戦の用意は全くないと決めつけてしまふのは早計ではあるまいか。どんな人も胸に手を当てて己を振り返ることがあれば、何が正しくて何が悪かったかは自ずからわかるのではないか。この世に正義だけでできてゐる人間などゐない。悪いものに向かって「お前は悪い」と言ってこちらの正義を押し付けようとしても相手は殻に籠る一方であると思ふ。何もプーチン大統領にすり寄るのではないが、たといどんなに裏切られても、ギリギリの最低限のところで彼を信頼し、対話を開く努力がいま、大切ではないかと思ふ。理詰めで議論ばかりしてゐては、世界はますます戦争に向かって拡大するばかりではないか。

また雪が降って、気温も氷点下になった。