漱石忌

2023-12-09 (土)(令和5年癸卯)<旧暦 10 月 27 日>(赤口 辛丑 五黄土星) Anna    第 49 週 第 27332 日

 

夏目漱石の命日。漱石は明治時代をまるまる生きて大正5年(1916年)に亡くなった。当時、朝日新聞に連載されてゐた小説「明暗」は著者病没のため未完となった。享年49歳。最初の小説「吾輩は猫である」は1905年に執筆された。1907年には朝日新聞社に入社した。短い生涯の最後の約10年間にたくさんの小説が書かれたことになる。夏目漱石の文章が高校2年の現代国語の教科書にあった。「ガラス戸の中」といふ随筆の一節であった。僕の内面では甘酸っぱい様な高校生活の思ひ出とひとつになってゐる。明治時代は日本語が大きく進展した時代であると言はれる。話し言葉と書き言葉とを一致させて、日常の様子をありのままに写し取る散文のスタイルは主に二葉亭四迷夏目漱石によってなされたところが大きいと聞く。それまでの文学は詩的には優れてゐたかもしれないが、一般の人には日記や手紙を書くのも難しかったかもしれない。夏目漱石早稲田南町の家で亡くなったが、その場所には今、漱石山房記念館が建ってゐる、といふことをネットで調べただけで、行ったことはない。以前は上京すると雑司ヶ谷霊園に行くことがあり、ケーベル先生のお墓参りをしたが、偶然にそのすぐ近くに、夏目漱石の立派なお墓を見つけてお参りしたこともある。2018年10月20日雑司ヶ谷へ行った記録があるが、それ以降はもう5年近くも行ってない。日本へ行ってもなかなか東京に滞在できない。

近くの教会。散歩の時間が少し遅れると暗くなってしまふ。