諸行無常

2022-01-22 (土)(令和4年壬寅)<旧暦 12 月 20 日>(先勝 乙亥 三碧木星) Vincent Viktor 第 3 週 第 26652 日

 

平家物語は「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」で始まる。宇宙の万物は人間と関はりを持ってゐる。その万物は時間と共に移り変はる。決して元どおりではない。そしてやがて消え去る。諸行無常はそのことを言ってゐる。周囲の事物はいつまでもあると思って気を許してはいけないといふ戒めである。また、諸行無常の原則は地上のものだけでなく、宇宙の果てまでもそのようになってゐることが驚きである。この素晴らしい地球といふ星もいつかは滅びる。それはいつなのか分からないが、あまりそのことで真剣に悩んでも答へは出ないと思ふ。ただ、この地球も限りあるものだといふ自覚は持った方が良いと思ふ。限りあることを自覚すれば、今といふ過ぎ行く時を惜しむ気持ちが湧くと思ふ。全てが移り行き、変遷するので、自分の所有するものは、本来何も無いと思はねばなるまい。実践するのは難しい。夏目漱石は晩年に「則天去私」といふことを言った。諸行無常はその精神にも通ずるものがあると思ふ。

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今日も散歩なし。