「レーザー核融合」のスタートアップ企業

2023-05-16 (火)(令和5年癸卯)<旧暦 3 月 27 日>(大安 甲戌 五黄土星) Ronald Ronny  第 20 週 第 27125 日

 

朝日新聞の電子版で「レーザー核融合」の実現を目指す日本の起業家が現れた記事を読んだ。応援したいと思った。太陽光発電風力発電をはじめとする再生エネルギーはもちろん重要だし、大事にすべきだと思ふが、どんな弊害や障害が将来に現れるかについて人々はまだ真剣に検討してないのではないか。例へばソーラーパネルにしても、大規模な火山噴火には弱いと思ふし、一旦設置すれば永遠に発電してくれるものでもない。それは遅かれ早かれゴミになる。ゴミについてはその時になったら考へれば良いとするのは、原子力を推進した時と同じ思考パターンではないか。多様化といふ言葉があちこちで聞かれるが、電源構成にも多様化が必要で、その意味では従来の原子力も簡単に見切るのはどうかと思ふ。大切なのはより安全でより優れた技術を開発することであると思ふ。これまでは、通信とかコンピューターとかの分野にたくさんの若い人が惹きつけられて、地道だけれども肝心なエネルギーの開発については人材の裾野が小さかった。核融合核分裂とは全く違ふ原子力技術である。日本の核融合研究はこれまではトカマク型と呼ばれ、超高温のプラズマをドーナツの様な形をした真空容器に閉じ込める方式が主流であった。しかし、レーザー核融合といふ方式もあって、これは小さなカプセルに水素ガス(重水素とか三重水素)を入れて、レーザーを当てて加熱、圧縮してヘリウムに変へるのである。この時に莫大なエネルギーが出てくる。種々の核分裂生成物が出ないことが従来の原子力とは大きく異なる。燃料にウランなどの重い元素は使はないし、使用済み燃料や放射性廃棄物が出ないのは最大の利点と言へる。レーザー技術も熟しつつあるのかもしれない。このスタートアップ企業は「EX-Fusion」といひ、松尾一輝さんといふ30歳の人が率いると朝日新聞の電子版(2023-05-14)で読んだ。応援したい。

昨日までは晴れてゐたが、今日は雨が降り、夕方になって上がった。