少子化はそんなに悪いことなのか

2023-04-27 (木)(令和5年癸卯)<旧暦 3 月 8 日>(仏滅 乙卯 四緑木星) Engelbrekt  第 17 週 第 27106 日

 

日本人出生数が2059年に50万人割れといふニュースを見た。少子化が加速して、社会の担い手が先細りし、社会維持が危機にさらされるといふが、僕に言はせれば、便利でありすぎる今の日本の社会をそのまま維持しようとするから無理になるのである。みんなが自覚して今より少し不便に甘んじる暮らしをすれば少人数でも十分やっていけるし、そればかりでなく、少人数であるが故に、どこへ行ってもまるで会員制クラブに入会したやうな、少人数の贅沢気分が味はえるのである。江戸といふ時代に僕は憧れることがあるが、江戸時代は一体何が良かったかと云って、まづ人口が少なかった。人口が少なくなれば、取り立てて道徳教育をしなくても、自然に義理も人情も戻って来る。殺人事件も凶悪犯罪も少なくなる。少子化社会をただ手をこまねいて待つのではなく、外国人の労働力に安易に頼るのでもなく、社会のあり方を、自分たちで少子化になってもやっていける様に今から変へていくことが大事だと思ふ。災害大国日本はいつまたどんな災害に襲はれるやらわからない。その時になって後悔するよりは、今のうちから、不便な暮らしを標準にしていけば、それは必ず、防災の面からもより良い対策になる筈なのである。限りなく欲望を求めた挙句にガツンと手ひどくやられるよりも、控へめな生活をして減災を図った方が良いのでは無いだらうか。国民総生産とか見かけの数字が示す経済の停滞に惑はされてはならない。生命の環境としての地球も地上の人の数が減ることを望んでゐる。地球をこれ以上汚さないためにも人口を減らさないといけないと思ふ。世界にはこれから人口が増える国もあるし、「人口は力なり」と考へる人もゐると思ふが、その裏をかいて、日本は少人数ゆえの先進ぶりを世界に示さなければならないと思ふ。

Nyköping 川の滝になった部分