伊東忠昭さんのこと

2023-02-26 (日)(令和5年癸卯)<旧暦 2 月 7 日>(友引 乙卯 七赤金星) Torgny Torkel 第 8 週 第 27046 日

 

十日ほど前に、福井銀行元頭取の伊東忠昭さんが亡くなった。実はこの人は僕の幼馴染で、生まれた家は百メートルも離れてゐなかった。生まれた日も近くて八日だけ僕の方が年長である。それで子供の頃は一緒によく遊んだものだった。お父上が確か祐忠さんと言ふお名前で、勉強家で郷土の歴史に詳しく、一緒に散歩などに連れて行ってもらったこともある。大きくなってからはほとんど行き来はなかったが、ずっと子供の頃の思ひ出を引き摺って生きてきた。彼は中学時代はブラスバンド部にゐた。当時、ブラスバンド部員には勉強の良くできる人が多かった。その後も彼はトロンボーンを吹く趣味を持ち続けた。大学時代には小田急線の「向ヶ丘遊園」近くに住んでゐた。その近くまで僕が出かけて、ある晩一緒に飲んだことも思ひ出に残ってゐる。勤め人になってからはもう会ふことはなかったし、1987年には僕がスウェーデンに移ったのでますます会ふ機会はなかった。2000年代、2010年代は、僕の方は日本での仕事が多くなって、一年のうちの半分近くは日本に来て暮らしたものだった。東日本大震災も僕は茨城県にゐて被災したが、その前後であったか、伊東忠昭さんが福井銀行の頭取になったと聞いて、その時はもうビックリした。ビックリしては失礼なのだが本当にビックリした。それからだいぶして(2015年5月17日)、お電話をいただいて、二人で故郷の城下町で会ったことがある。そして今から思ふとそれが最後になった。いつかまた会えると思ってはいけないのだ。先日突然の訃報に驚いて、気持ちがなかなか整理できない。弔意をどの様に表して良いかわからないのだが、思ひ出をブログに残すことで、ささやかな哀悼の意としたい。

今日は Stockholm へ出かけた