高校の勉強のやり直し

2023-02-06 (月)(令和5年癸卯)<旧暦 1 月 16 日>(仏滅 乙未 五黄土星)満月 Dorotea Doris 第 6 週 第 27026 日

 

我が隠居生活の目標は、一言で云へば、高校時代に習ったことをもう一度勉強することである。現代の先端技術について知りたいと思ってもついていけないから、もっと基本的な勉強に目を向けるのである。たとへば平家物語を写し取る作業だって、その一環といふこともできる。高校の古文の授業ではほんの一部を教はっただけであるから、その全文をゆっくり読んでみたい。なぜ平家物語を選んだのかと云へば、日本人のものの考へ方の基本にあるものが、平家物語から来てゐると感じることがあって、それを確かめたい気持ちがある。それと平家物語であれば、古文の難易度として僕らでも割と分かりやすいこともある。さらには、たまたま、岩波の古典文学体系の平家物語上・下二巻をスウェーデンまで持って来てゐたことが大きい。何度かの引越しでも処分されずに残って、この年齢になって、今やっと活用されてゐる。高校の勉強は三年で終はるが、今は何年もかけてゐる。ところで古文の場合は五十年前と学ぶことはあまり変はらないと思ふけれど、物理や生物は、この半世紀の進歩が目覚ましい。学ぶことが全然違ふから、全く新しいことを学ぶことになる。だが、昔と違って今はわかりやすい解説書が沢山出てゐる。それでその様な本を読むのも高校の勉強のやり直しとみなしてゐる。その他語学の勉強もある。どの勉強もなかなか進まないのだが、自分は如何に何も知らないかといふことだけは、日を追ってひしひしと感じる様になった。この年齢で試験だけはごめんだ。

うっすらと積もった雪が春の朝日を浴びて綺麗だ