水上都市といふ発想

2021-09-14 (火)(令和3年辛丑)<旧暦 8 月 8 日> (先負 乙丑 二黒土星)上弦 Ida Ronja 第 37 週 第 26512 日

 

二日ほど前の日経電子版で「水害対策に水上都市」といふ記事があって、興味深く読んだ。従来からも水害の多い地域では床を高くするなどの対策が施されてゐることもあるし、アジア南部や太平洋の島々には高床式住居があると思ふ。だから、基本的アイデアとしては斬新でもないのかもしれないが、水が引けるまでの2週間程度、最低限の非難生活が確保できる市街地を作る計画といふのはやはり新しいと思ふ。1階だけは柱だけの空間にした「ピロティ」を採用するといふ。2階にはライフラインを支へる機械・電気室、巨大な備蓄庫となる商業設備を設けるとある。なるほど。必ずしも「浸水対応型市街地構想」でなくとも、2階に機械・電気室を設けることは大事な考へだと思ふ。といふのも、一般のビルでは、機械・電気室は大抵地下に設置されてゐるのではないかと思ふ。地下が浸水してしまふと建物の電気が使へなくなる。福島第一原子力発電所でもディーゼル発電機が低い場所にあったために非常用電源として機能しなかった。機械・電気室の設備は重量物が多いので簡単に2階へはあげられないのかもしれないが、そのように設計することは防災の面から重要ではないかと思ふ。

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同じアパートに住む人の庭にホオズキがある。