スウエーデンの日本酒

2020-10-23 (金)(令和2年庚子)<旧暦 9 月 7 日> (先負 己亥 四緑木星霜降 上弦 Severin Sören   第 43 週 第 26187 日

 

「あなたの住む地域内の任意の場所から出発して、最寄りの酒屋まで何メートルありますか」といふ質問をして統計をとってみると、日本はお酒へのアクセスが非常に楽な国ではないかと思ふ。何しろ今やコンビニで酒類が売られてゐるのである。一昔前の様に酒屋さんへ酒を買ひに行く人は少なくなったのではないかと思ふ。その酒屋さんの店前では夕暮れになると立ち飲みするおっさんたちがゐた風景ももう昔のことかもしれない。スウェーデンではお酒へのアクセスはちょっと遠い。といふのも軽いビールは別にして、Systembolaget といふお店へ行かなければ酒類を買ふことができないからである。人口4万人の僕の町には2軒しかない。数年前までは1軒しかなかった。日曜日は定休日である。昔は土曜日も休みだったがこの頃は午後3時まで開いてゐる。ついでに30年以上前の話をすると、閉架売店であった。図書館で本を見たい時に本箱の前まで行って直接本をとって見ることができるのが開架式、図書目録カードから探して係りの人に閲覧希望の本を申し込むのが閉架式であるが、ちょうどその閉架式の様に、自分の買ひたいお酒をワインリストにチェックして出すと、係りの人が奥からそれを出してくれる様な方式であったのを覚えてゐる。今はさすがにそんなことはない。種類も増えて日本酒までも売ってゐる。銘柄は「秋田富士」と「出羽鶴」の2種類だけであったのだが、この前寄ってみたら、「高清水」「松倉」「真澄」などと種類が増えてゐた。日本へ行けば酒を飲むこともあるが、スウェーデンでいつも家に居れば殆ど飲むことがない。もし飲みたいのに我慢するのであれば偉いと思ふが、もともとさほど飲みたいとも思はないので、自慢できるものではない。それでも少しは飲むことがあるので、この前「高清水」を買って飲んでみたら、「秋田富士」や「出羽鶴」よりも僕には合ってゐる気がした。「真澄」以外は皆秋田県のお酒である。もっと全国から来る様にならないだろうか。そのうち「真澄」も試してみようかと思ふ。

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Alla Helgona kyrka の前で