不安な時代

2020-09-24 (木)(令和2年庚子)<旧暦 8 月 8 日> (先負 庚午 六白金星)上弦 Gerhard Gert   第 39 週 第 26158 日

 

平安後期から鎌倉時代にかけて、日本では末法思想が広がった。SNS がない時代であっても民衆が感じる不安は社会に広がったのだと思ふ。鎌倉新仏教が登場して民衆を救ったからであるかどうか分からないが、その後の日本では末法思想が説かれることは少なくなったのではないかと思ふ。広島や長崎に原爆を落とされた時には、この世は末法の時代であると感じる人がゐただろうと思ふ。しかし、その様な苦難の時代さへも時の流れのうちに次第に紛れていく感じもする。僕は現代は改めて末法の時代であると思ふ。けれども、それを声高に言ふことができない。自分の身に本当に災厄が降りかかって来ることを想像できないまま、警鐘を鳴らすのは控へるべきだと思ふからだ。無責任に社会に不安を煽ってはいけない。でも、このままいくと、将来、コロナ禍よりも大きな危機が地球的規模でやって来るかもしれない。どうぞそんなことになりませんように。

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身近な散歩道に樹木があるのはありがたい