末法思想

2021-08-22 (日)(令和3年辛丑)<旧暦 7 月 15 日> (先負 壬寅 七赤金星) 満月 Henrietta Henrika 第 33 週 第 26489 日

 

今は不安の時代だ。新型コロナの流行があり、土石流などの災害が相次ぎ、南海トラフなどの地殻変動がいつ起きるかわからない状況にあり、地球規模の気候変動があり、北極の氷が溶け、森林火災あり、洪水あり、火山噴火あり、、と不安の種が尽きない。しかし、いつの時代にも不安はあった。広島や長崎の原爆投下時には人々はこの世は地獄だと思っただろうし、幕末の頃にも特に東北地方で干ばつや飢饉があった。もっと前には天然痘などの疫病の流行もあったであろうし、平安時代にも大火や飢饉などの記録がある。いつの時代にも不安はあったが、いつも人々は不安を乗り越えてきた。平安時代末法思想があり、人々は「今は世も末である」と恐怖の中に暮らした。仏教の正しい教へには末法といふ考へはないと思ふのだが、、。とまれ、その末の世からすでに1000年が過ぎた。であるから、今我々が面してゐる不安も過去のそのような不安と同じものだろうと安易に考へるのはどうかと思ふ。その不安はいよいよ深刻さを増してきてゐるように感じられるからである。人間は自然の恵みの中で自然とともに生きるべき生き物であると思ふ。経済の発展が悪いのではないが、人間は肥大化した欲望をおさへ、自然の恵みに感謝する気持ちとうまく調和できるような進展のあり方を考へないといけないのだと思ふ。

f:id:sveski:20210823051525j:plain

木星と並んだ昨夜の月。もう少し待てば土星も並んだかしれない。