ゴーンさんの弁明

2020-01-09 (木)(令和2年庚子)<旧暦 12 月 15 日> 友引 辛亥 三碧木星) Gunnar Gunder 第 2 週 第 25899 日

 

ゴーンさんがレバノンで記者会見を開いた。日本の拘置所に入れられて、まづ罪ありきとして自白を強要された様子や、判決まで長期間無為に待たされることなど、日本の制度の野蛮な点が強調された。日産での過去の経営業績についても、自分の功績を誇り、自分の弁護に終始した。その意志の強さは並々ならぬものがあり、ことの是非を別にして僕はその強靭な意志に感嘆した。反省とか後悔とかいふ言葉に無縁な生き方をする人は時々あるが、ゴーンさんはその最たる人かもしれない。「弱みを見せたら負け」と信じて己を奮ひ立たせてゐる様にも見える。「日本に居ては自由に発言できない」と言ってレバノンへ違法の大脱走を果たしたが、昨日彼の地で語られた弁明は、これまで一般の人々が想像してゐた内容とあまり変はらなかったのではないかと思ふ。世論といふものはどの様に作られていくのか、僕には分からない。しかし、世界中で、ゴーンさんに同情的な見方をする世論は次第に小さくなっていくのではないかと思ふ。基本的に僕は、人が人を裁くのが嫌ひだ。その人が過去にどんな悪事を働いたかを細かに研究することも嫌ひだ。放っておいても悪人は天の裁きをいつかは受けるものだ。全てをそこへ委ねて良いのではないかと、単純に僕はさう思ふ。

f:id:sveski:20200110044555j:plain

裏庭の先は小学校に続いてゐる。