新元号のコメント記事

2019-05-23 (木)(令和元年己亥)<旧暦 4 月 19 日>(仏滅 庚申 六白金星)Desideria Desirée 第 21週 第 25669 日

 

日本経済新聞の土曜日の朝刊には、「詩歌・教養」といふページがあって、歴史学者本郷和人氏による「日本史ひと模様」といふ記事が連載されてゐる。僕は面白いと思ってよくこの記事を読むのだが、読んだ後から忘れるので、結局は読まないのと一緒かもしれない。でも、先週の記事は「令和」といふ元号についてコメントされてゐた。新元号を喜んで受け入れたいお気持ちの一方で、「令」の字は天皇のお名前には相応しくないと批判されてゐた。新元号は概ね好感を持って広く世の中に受け入れられてゐる様で、これまで批判的な意見を聞かなかったが、歴史学者の目から見ると批判的にならざるを得ない一面があるらしい。言はれてみて、さうかと思った。専門家から見れば「令」の字は違和感があるのかもしれない。そして、そのことよりも大事に思はれたのは、新元号を決めるのに、もっとオープンな審議が必要ではないかといふご意見であった。何も秘密の場でコソコソと審議して、マスコミの特ダネ奪取合戦を避けながら、しかし実質的には迎合する様な手法を取らなくても良いのではないかと思ふ。予定されたイベントの報道が、よそより少し早くできたからと言って新聞の価値が高まるものではない。ニュースの先陣争ひは、大衆が舞ひ上がってしまふ雰囲気をあふる。その様なマスコミの傾向を抑制するのも政府の役割ではないかと思ふ。

 

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