解答があると分かってゐる問題

2018-12-19 (水)(平成 30 年戊戌)<旧暦 11 月 13 日>(大安 乙酉 四緑木星) Isak 第51週 第 25515 日

 

「君たちは解答があるとわかってゐる問題を解くのは得意だが、実際の世の中では解答の無い問題の方が多い。君たちは解答の無い問題を考へる訓練をしなければならない」みたいなことを言ふ人が時々ある。もっともだと思ふ半面で、それはチト酷なのではないかなとも思ふ。その様なことを言ふ人は実は昔も居た。まだ学生であった頃、僕はそんな意見に反感を持った。「それは解答があるとわかってゐる設問にちゃんと解答出来る人に対する言葉でせう。世の中には解答があると分かってゐてもその問題の解けない人がたくさん居るのですよ。そんな問題すら解けない人間に解答のない問題を解くことなんてできるわけないぢゃないですか」と思ったのだ。実際、僕の学生時代は高校時代の続きの様な、計算問題を解く練習ばかりやってゐた様な記憶がある。それは大学生の勉強法としては明らかに間違ってゐたのだが、勉強のよくできる人に少しでも近づきたいと思ふ気持ちからはそれしか方法がなかったのだ。あの時代の僕は間違ってゐたのかもしれないが後悔はしてゐない。

 

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重い灰色の空の下。これもひとつの冬景色。