宇宙人の襲来

日 旧暦 6月1日 赤口 辛亥 七赤金星 大暑 新月 Emma V29 25002 日目

この頃のテクノロジーの移りの速さを眺めてゐると、地球の人類は宇宙人に乗っ取られたのではないかと思はれるフシがある。宇宙人はレーザー光線や爆弾で地球を攻撃して来るのではなくて、平和裡に、人工知能を地上に蔓延させることによって、いつかシンギュラリティを超えさせ、最初のうちこそ、機械が人類のしもべの様に思はせてをいて、最終的には人類を滅亡させてしまふのではないか、と危惧したりする。といふのも、自分が若かった時、理系で少しは勉強した(つもりの)ことの、果たしてどんな延長線上に今の人工知能の技術が成立するのか、とんと見当がつかないのである。これはもう、単に自分の不勉強に過ぎないことは分かるのだけれども、昔は、「基礎が大事だ」と教はった。基礎さへしっかりしてゐれば、応用は後からついてくるものだといふ風に教へられた。本居宣長もそれに近いことを言ってゐた記憶があるから、それは人が勉強する時の、普遍的な方法であると思ふ。いや、あってほしい。けれども、今、初心者がマゴマゴと基礎的なレベルのハシリの部分で逡巡する間にも、宇宙人は応用の地平を超スピードでどんどん広げて行くのだ。今の若い人たちはよくもそんな高度な宇宙人の技術の開発に追随できるものだなと、ただ感心する。もしかして、彼らもまた宇宙人の一味なのかな。