学歴

土 旧暦 12月29日 仏滅 丙午 七赤金星 Fanny Franciska V6 23377日目

ブログに仕事関係のことは書かない、という方針でいるのであるが、昨日は職場の雰囲気のようなものに触れてしまった。一日の大半を職場で過ごすのにそれを題材に書けなくて、しかも何か思ったことを毎日書くというのはかなり大変である。仕事を離れても自分はこれだけの世界を裕に持っていると言えるようなものがあるだろうか確かめてみたい、いつ仕事を取り上げられても、果たして自分は己の二の足で立っていられるだろうか確かめてみたい、そんな思いに駆られてブログには仕事のことを書かないのである。だがどこにその境界線を引くかはむつかしい。今日は昨日に続いてその境界線のあたりのことを書いてみようかと思う。僕は何十年も前、親に大学院修士課程まで出してもらって日本の会社に就職した。学力はともかく、相対的に言えば学歴は高い方だと思っていた。学歴で人を判断してはいけないといつも自分では注意していたが、周囲の目は概して学歴に敏感であった。働き始めた職場には学歴の低い人も多かった。でも、現場で実務をこなしているのはそういう人たちであった。彼らからみると、僕は学歴だけ高くて何も出来ないやつであった。面と向かってそう言われたことはないが、常にそんな目で見られているような気がした。そう思われても仕方がない気もした。もしかするとそれは単に思い過ごしであっただけかもかもしれないのだが。何年も後になって僕はその会社を辞めることになり、スウェーデンに移って今の会社に職を得た。今では周囲に博士号を持つ人が何人もいて、僕などは学歴が低い方である。彼らは皆、強い精神と非常に高い問題処理能力を持っている。そればかりでなく、皆優しくて、言外にお互いを尊敬しあうような雰囲気があって良いなと思っている。自分より優秀な人たちに囲まれていると知らず知らずのうちに教えられることが多い。ありがたいことだ。僕のように仕事もろくに出来ない人間がよくもこの会社に採用されたものであると、振り返って時々思う。