世界の三大原子力事故

木 旧暦 2月13日 友引 辛未 五黄土星 Gertrud V11 22680日目

福島第一原子力発電所に空から地上から放水が始まっている。放射線量が高い環境での作業であるので、作業される人も大変だろうと思う。現場の電力会社や関連会社の人々も命がけの作業の連続で疲労が極度に達しているのではないかと思う。福島第一原子力発電所はスリーマイルアイランド、チェルノブイリと並んで、世界の三大原子力事故として語り継がれることになるだろう。けれども、福島の場合は他のふたつの場合とは決定的に違う一面がある。それは、スリーマイルアイランド、チェルノブイリの場合は人間の行う操作を誤らなければ事故を避けられた要因を残しているのに対して、福島の場合は、どんなに熟練の運転員の手腕をもってしても避けることができなかった点である。事故再発防止の為に、運転員の熟練度を上げようというような方針では解決できない、ある意味で深刻な要因を秘めている。これだけ世の中を騒がせれば、原子力はもう嫌だ、という人が多く現れても不思議ではない。けれども、今回の事故は、電力不足が僕達の社会を如何に不自由で危険なものにしてしまうかを、同時に露呈してしまう結果となった。人々は計画停電を受け入れてこれから先、暑い夏をしのぐことができるだろうか。原子力は嫌だけど、電気は欲しい。そういう二律背反を如何に解決するのかという課題を待ったなしで突きつけられている。最近の原子炉の型には、passive safety system を標榜するものもある。原子炉を停止させるのに外から電力を与えなくても自分の力でひとりでに停止していくように工夫されたシステムである。であるから最初からディーゼル発電機などは用意されていない。そのような傾向の技術を取り入れることも考えなければならないのではないだろうか。これから先、日本はどんな風にして、電源を確保しようとするだろうか。