放射能の拡散

水 旧暦 2月12日 先勝 庚午 四緑木星 Herbert, Gilbert V11 22679日目

原子力発電所事故によって放射性物質が大気中に放出されてしまうという、あってはならない状況に立ち至った。こんなことがほかならぬこの日本の国で現実に起きているということが、どうしても僕には信じられない。何か長い悪い夢を見ているのではないかと思う。だが、事実は事実である。謙虚に受け止めなければならない。ニュースでは、国民に対して、落ち着いて行動するように説明している。放射線の量が人体に影響を及ぼすほど高いレベルではないことを繰り返し解説している。その通りであろうと思うし、みだりに動かない方が良いと思うが、線量が低いから全く心配しなくても良いと単純に思い込んでしまうのもどうかと思う。あれは言ってみれば花粉のようなもので、目に見えない微粒子が幾分空気中に浮遊しているのだ。その濃度が濃ければ線量は高くなる。心配であるのは、そういう微粒子が体内に取り込まれて肺などに留まってしまう場合だ。一旦体内に取り込まれてしまうと、その後はどんなにきれいな空気の中だけにいたとしても、長い月日にわたって、体内の微粒子が放射線を出し続け、それがやがて細胞を破壊してしまうことが起こりうる。気中の放射線レベルが低ければ、そのような微粒子を取り込む確率は小さいが、用心のためにはやはりマスクをしたり、手を洗ったりする予防も大事であると思う。時々、胸のX線写真で浴びる放射線の量と比較されたりするけれども、そういう比較がはたして適宜なものであるのかどうか、僕には良く分からない。X線撮影をしても、その時に変な微粒子が体内に取り込まれることなど起こらないと思うからだ。