金星への旅

日 旧暦 4月10日 先勝 癸酉 四緑木星 Desideria Desiree Pingstdagen V20 22384日目

二日前に種子島宇宙センターから打ち上げられた金星探査機「あかつき」は無事に金星に向かう軌道に乗り、地球の撮影に成功したというニュースを見る。日本のロケット打ち上げはこのところ連続して成功して、信頼性も随分向上したように見受けられる。落ち着いて考えてみるとすごいことである。何年か前まではこういう事業はアメリカの専売特許であった。ところが今では日本でも金星に探査機を送り込むまでになった。大ニュースである割には報道のトーンが小さいが、それはその方が良いのかもしれない。戦後アメリカは日本にロケットの開発どころか航空機産業の復活を許可しなかった。それは軍事技術と密接に関わるためにその分野の開発の根を絶ちたいと思ったのである。おのれがあくどいことをやった後ではそうしなければ安心できないものがあったのである。まるで徳川家康が各地の大名に築城を許可しなかったようなものである。確かに戦後日本には航空機産業は長く育たなかったけれども、いつの間にか、衛星を搭載したロケットを打ち上げるまでになってしまっている。トルーマンアイゼンハワーもここまでは予想できなかったであろう。国際社会の中で変に疑われないようにするために、被爆国日本は平和を国是とすることをこれまで以上に強く求められると思う。