驚くべきスウェーデンの郵便料金

2024-01-21 (日)(令和6年甲辰)<旧暦 12 月 11 日>(仏滅 甲申 三碧木星) Agnes Agneta    第 3 週 第 27375 日

 

毎年、新年を迎へると、スウェーデンでは郵便料金が新しくなる。何もその通告が大衆に周知徹底される気配はないが、僕はここ数年の体験から帰納して、新年には郵便料金が改定されるものだといふことを知ってゐる。特に海外宛の郵便料金はびっくりするほど高くなってゐる。何年か前までは、海外宛でもヨーロッパ宛とその他の世界宛で別料金になってゐたのだが、今は国内料金と海外料金の二つしかない。日本では海外への通常郵便物料金は第1地帯から第5地帯までに分かれる上、航空便や船便で料金が違ふ。これはこれで分類が細かすぎてややこしい感じがある。また、スウェーデンではハガキと封書の区別もなく、絵葉書1枚でも封書と同じ料金がかかる。航空便と船便の区別もない。料金体系はシンプルだ。僕が覚えてゐる限りここ数年は、海外宛郵便料金は毎年2クローネずつ上がってきた。それが昨年は遂に大台の30クローネになったので、多分今年は32クローネだらうなと予想してゐたら、なんと一気に36クローネになってゐた。今日のレートで換算すると510円にもなる。もうビックリ。日本からスウェーデン宛に航空便で葉書を出せば100円なので、5倍以上の差がある。この頃は日本の郵便局で、宛先が手書きで書かれた郵便物は取り扱ひを拒否されることがあるらしく、日本からも手紙が出しにくい傾向がある様である。それにしても、スウェーデンではどうしてこんなに郵便料金が高いのかな。高く設定しなければ経営が赤字になるからといふよりは、世の中から紙による情報のやり取りを駆逐したいといふ意地悪な意図を感じてしまふ。お金はキャッシュレス、郵便はペーパーレス、それがデジタル社会といふものかもしれないが、なんともやりきれない。事務連絡ならばデジタルで良いと思ふが、心のこもった手紙はアナログであってほしい。若い人にはわからないかもしれないが、老人にとっては紙に書かれて届く便りが、電子的デバイスでは得られない安心感をもたらしてくれることもあるのだ。

寒さが和らいで0℃前後であった。