英語俳句

2023-08-27 (日)(令和5年癸卯)<旧暦 7 月 12 日>(赤口 丁巳 一白水星) Rolf Raoul    第 34 週 第 27228 日

 

高校時代に担任をしてくださった森先生は、後年になってよく英語の俳句を作られた。昔はNHKラジオ番組の「英語も倶楽に投句されてゐたのだが、その番組が放送を終了してしまった(2011年3月)ので、その後は投句先を「週刊ST」にされた。「週刊ST」といふのは The Student Times の週刊紙版で、今は The Japan Times Alpha と名称変更されてゐる様である。その「週刊ST」にあった「英語俳句」の欄も2013年3月まででなくなってしまった。「これからは投句できる先がなくなってしまったよ」と、ため息混じりに深く嘆かれたのを、僕は割と鮮明に覚えてゐる。あの頃は仕事でよく日本に行ってゐたので森先生にお会ひする機会もしばしばあったのである。僕は英語で俳句を作ることにさほどの興味がなかったので、その時そのお嘆きに共感する気持ちが薄かった様な気がする。今はどうなのかなと思ふ。英語を学ぶための番組や新聞やユーチューブやブログなど、まことに充実した時代になったと思ふが、試験に出る英語や実践英語にマトが絞られ過ぎてゐて、「英語俳句」の様な、ちょっと実用から外れるかもしれない、けれどもやっぱり大事な感じのある分野の記事は少ないのではないだらうか。プッと吹き出してしまひさうな「英語川柳」だってもっとあって良いのではないかと思ふ。毎日俳壇や万能川柳が月に一度は英語版が掲載されても良いのではないかな。自分では作れないけれども、そんなことを思った。

夕景