吟行

2023-08-25 (金)(令和5年癸卯)<旧暦 7 月 10 日>(仏滅 乙卯 三碧木星) Lovisa Louise    第 34 週 第 27226 日

 

同居人と家を出て、自動車でストックホルムへ行った。 同居人は娘のアパートで降りて、ひとりになった僕はそのままドライブを続けて Hagaparken へ行った。Hagaparken ストックホルムのやや北にある公園で、次の王様になられる予定の Victoria 王女のご家族の宮殿があると聞いてゐる。前から僕は Svenska Haikusällskapet の会員になってゐるのだが、会合などに参加したことはない。Svenska Haikusällskapet といふのは俳句の会である。今日は吟行があると通知があったので、行ってみることにした。指定された場所に行けば、10人ばかり集まってゐた。俳句の会といふのだから、当然日本人がたくさん来てるのかなと思ひきや、日本人は僕ひとりであったので、もうビックリした。僕は現代詩歌について本当に何も知らないのだが、俳句は短い詩の定型を超えて、いまや世界的な詩のかたちになってゐる様なのである。1999年に「松山宣言」が発表されて以来、俳句は世界の文学であるといふ考へが広まって、スウェーデンでもその影響を受けてゐるのかと思った。何はともあれ、僕は社会に参加するときは、いつも同居人の後をついていくだけなので、今日の様に単独行動することはめづらしい。かうなると訳してくれる人がそばに居ない。僕のスウェーデン語の聞き取り能力では到底ダメだとわかってゐるので、かなりビビったのだが、俳句には言葉を超える世界があると思ひ直してともかくも参加した。はじめにちょっとしたお話があって、その後、三々五々その辺りを散歩して、しばらくしてまた集まって、自分のできた俳句をみんなに発表するのである。誰でも参加できて、優劣を問はないところに詩の自由があると思ふ。今日その場で僕の作った句を書いておく。

 

草間より 人の声あり 秋の道

Rösten av människor låter högt bakom de gröna gräsen

 

秋雲の かげの機音も 静かなり

Ljuden av flyg låter lågt bakom de gråa molnen

Hagaparkenで