汚れた地球

2021-06-07 (月)(令和3年辛丑)<旧暦 4 月 27 日> (赤口 丙戌 八白土星)  Robert Robin    第 23 週 第 26413 日

 

地球は汚れてゐる。海も山も汚れてゐる。化石燃料をやめて、再生可能なエネルギーに変へてもこの汚れは元に戻らないのではないかと思ふ。汚したのはもちろん人間である。でも人間は悪いことばかりをしたのではない。何事も自然なままが良いと言ふ人もあるが、自然に全てを任せれば、荒野は荒れ放題に荒れるだけである。人の手が入って初めて美しい調和が生まれる。でも、人間が増えすぎて地球は汚され放題に汚された。それもこの半世紀ほどがひどかったのではないかと思ふ。「国破れて山河あり」と言ふ詩がある。この場合の「破れる」に敗戦の意味はないと言ふ。国がその機能を失った、くらいの意味だろうか。この詩には希望がある。たとい国が滅んでも、見よ、美しい山、美しい河があるではないか。ところが、今、山も河も海も皆汚れてゐる。地上に住む人のひとりひとりに聞いてみても、「私が汚したのではないよ、誰がこんな風にしたのだろうね」と人ごとみたいに答へるばかりだ。「私の身の周りだけでも綺麗にしよう」と皆が思へば、地球は少しは綺麗になるかもしれないと思ふ。

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五月待つ 石楠花もまた 咲きにけり わがへの園の 夏の思ひ出