平家物語「山門滅亡 堂衆合戦 3」

2021-05-22 (土)(令和3年辛丑)<旧暦 4 月 11 日> (友引 庚午 一白水星) Pingstafton Hemming Henning    第 20 週 第 26397 日

 

同じ年 (治承元年(1177年)のことと思ふ)の 9月20日、午前8時頃に、比叡山の大衆三千人と、平清盛から派遣された官軍二千余騎の連合軍あはせて五千余人が早尾坂(そういざか)に攻め寄せた。人々は、これだけの兵力があるからには今度ばかりはきっと負けないだろうと予想したのだが、大衆は官軍に対し君らが先に攻めろといふし、官軍は大衆らにこれは本来君たちの問題だろう、君たちこそ先に攻めろと言って、それぞれが思ひ思ひであるので機敏な動きを見せない。堂衆は城廓から石を発射する仕掛けを外して石を転がして攻撃すると、大衆官軍の連合軍は数多く撃たれてしまった。堂衆の仲間についてゐる悪党どもの実体は、諸国の窃盗、強盗、山賊、海賊などである。欲が強く、命知らずのものどもである。そのものどもは、この戦ひは自分ひとりきりのものだとはっきり考へて戦ひに挑んでくるので、今度もまた学生の方がいくさに負けてしまった。

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お昼のひとときは一天かき曇り雷もなった。大気不安定。Stockholm で