チバニアン

2020-01-19 (日)(令和2年庚子)<旧暦 12 月 25 日> (赤口 辛酉 四緑木星) Henrik 第 3 週 第 25909 日

 

チバニアン」といふ言葉が数日前の新聞に出てゐた。約46億年の地球史の中で、77万4000年前から12万9000年前の地質時代を「チバニアン」と呼ぶことが国際地質科学連合で決定したといふ。千葉県の市原市の地層で発見された痕跡が決め手になって、その地名をとって「千葉時代」といふ意味に名付けられた。日本の地名が国際的な正式名称になるのは面白いと思ふ。ただ、その痕跡とは何かといふと、地磁気逆転の痕跡であるといふ。地球の内部でどの様な変化が起きるのかわからないが、磁石の向きが北と南とその時に反転したあとがあると書いてある。地磁気の逆転は長い地球史の中では何度か起きてゐるらしい。最近は、北磁極が大きく移動する現象も見られるらしく、新たな地磁気逆転が近いのではないかといふ話も聞いたことがある。もしさうなるとコンピュータの位置情報も影響を受けて大変なことになる。自分の居場所をスマホ上の地図で確認できなくなるかもしれない。これは技術万能に奢る現代の人類への警鐘であるかもしれない。

ところで、日本発の名前が国際的に命名されてゐる他の例としては、天皇海山群があるが、あまり知られてゐない様に思ふ。ハワイ諸島から西北西に海底火山が伸びて、ミッドウエー島を超え、日付変更線を超えると、やがて東経170度付近で、海底火山脈はその向きを北に変へる。そこからカムチャッカ半島の東側に向けてまた見事なほど直線状に海底火山が並ぶ。6000メートル級の深海底に富士山みたいな巨大な海山が累々と並ぶのである。そのひとつひとつの海山には名前があって、神武海山、応神海山、仁徳海山、、、など、日本の古代天皇の名前がずらりと並んで、国際的に称せられてゐる。これらの海底火山の一群は「天皇海山群」と呼ばれる。なぜその様な名前になったかを知りたい人は、蒲生俊敬著 講談社ブルーバックス「太平洋 その深層で起こってゐること」をお読みください。僕もこの本で知りました。

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冬の快晴。気温はそれでもプラス。明日は大寒だが、、。