死刑執行のニュース

2019-12-27 (金)(令和元年己亥)<旧暦 12 月 2 日> 先勝 戊戌 八白土星) Johannes Johan 第 52 週 第 25886 日

 

また死刑執行のニュースを見た。この頃は死刑執行が速まってゐる様にも感じられる。法の下に死刑が確定すればそれを執行するのは当然なのかもしれないが、思ひは複雑だ。日本はまだ死刑がある国かと思ふと暗い気持ちになる。人は誰も、自分の心は安定でどんな状況でも善悪の区別ができると心のうちに思ってゐるかもしれないが、ちょっとした弾圧や強制や状況の変化で人の心は驚くほど簡単に動かされてしまふものだ。マインドコントロールが怖いのはそのためだ。いっときの過ちは誰にもある。どうして自分はあの時あんなことをしてしまったのだろうといふ悔悟は誰の胸にも去来するものではないかと思ふ。人が人を死刑で裁くのは罪深い。「復讐するは我にあり」とは神様だけが言ふことができる言葉だ。量刑を厳しくすれば犯罪を減らすことができるといふものではない。むしろ不寛容社会のムードを強めるといふ負の効果しかないのではないか。今回の場合は死刑囚は中国人であった。このニュースを聞いて僕がもうひとつ恐れたことは、中国人ならばそれくらいの量刑があったって良いではないかと一部の人々が考へやしまひかといふことであった。その様な偏見は、もしあるとしたら、厳につつしむべきと思ふ。日本は死刑の無い国に早くなって欲しい。

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散歩道にある校庭は例年なら氷が張ってスケートに興ずる子達が見られるのだが。白く見える地面は光の反射で、氷では無い。