若者による警察官刺殺事件

2018-09-21 (金)(平成 30 年戊戌)<旧暦 8 月 12 日>(先勝 丙辰 五黄土星) Matteus 第38週 第 25427 日

 

二日ほど前に仙台の交番で警官が若い男に刺される事件があった。もし自分がその現場に居合はせたら驚愕の事件であらうが、新聞を読む多くの読者にはテレビドラマでも見る様な感想であったのではないかと思ふ。こんな大事件が、平和である筈の日本の日常生活の中で現実に起こりうることの驚きを今更ながらに思ふ。どうして現代はこの様に変な犯罪が後を絶たないのであらうか。亡くなった警官はまことにお気の毒としか言ひようがないが、犯人もある意味ではギスギスした現代社会の犠牲者でもある。「犯人は悪いやつだ、懲らしめなければ」の一点からだけこの種の問題を見ると、問題はいつまでも解決しない。生産性が低くても、もし安全で人々が信頼しあへる社会であるなら、生産性は高いけど事件が頻発する社会より住みやすいはづだ。論理が飛躍するかもしれないが、現代社会に生きる人たちに欠けてゐるものは結局のところ愛情ではないかと思ふ。愛情とは、相互に人間として尊敬する能力をいふのである。文句を言ふことと自己主張ばかり強い人たちの間に尊敬できる人間など居ないといふ意見もあるかしれないが、まづ身近な人を尊敬する勇気を大人たちが持たないといけない。迂遠かもしれないが、それが若い人たちに伝はる時、状況は改善されると思ふ。次の事件が起きない様に警戒を強めることより大事な努力と思ふ。

 

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玄関の花(今日は写真を撮らなかったので)