パスワードでログインする代はりに

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今朝の日経に「パスワードの定期変更は不要」といふ記事があった。今の時代、ネット上でそれぞれのサービスのマイページにログインしようとすると ID とパスワードの入力を求められる。サービスによっては8文字以上とか大文字小文字を併用せよとか色々と条件が異なるので、ひとつのパスワードを複数のサービスで同じものにすることができないこともある。たくさんあるマイページごとにパスワードを別々に用意して、それを3ヶ月ごとに変更せよと言はれれば、これは相当に不便な状況である。「パスワードの定期変更は不要です」と言はれれば誰にも朗報と思はれる。ちなみにスウェーデンでは何年か前までは、ID とパスワードでログインしてゐたが、今は ID と BankID でログインするのが一般である。このうち、ID は納税者番号である。スウェーデンの市民は、自分の納税者番号を暗記してゐる。自分の生年月日に4桁の数字を加へるだけであるからだ。また、BankID はスマホにインストールされた、電子身分証明書である。コンピュータ上であるサービスのマイページにログインしようとすると、スマホを開いて BankID を起動せよと出る。それでスマホを取り出して BankID にログインすると、近くのコンピュータ上でログイン(あるいは送金)しようとしてゐるものがあるが、それはあなたに間違ひないかと聞いてくる。それに答へるとマイページへのログインや送金が可能になる。この方式ではサービスごとに別々のパスワードを設定する必要がない。スマホに Bank ID をインストールすることと、ただひとつのログインパスワードだけを覚えてゐれば、どのマイページにもログインできるのだ。僕は最初にこのサービスを利用した時、唸ってしまった。頭の良い人が居るなと感心した。この便利な機能がなぜ、技術の発達した、消費者王国の日本で適用されないのか、少々不思議な気もする。