コンピュータ上の個人認証法 - スウェーデンと日本

水 旧暦 12月21日 友引 乙巳 六白金星 Hilda Hildur V3 24804 日目

ホームバンキングといふ言葉が今となっては懐かしい。キャッシュレスが進んだスウェーデンでは今は現金をおろすこともないので、日常生活の中で銀行に寄る用事はなくなった。それだけ時間が節約できてゐる筈だが、その分、負荷も増えてゐるのであまり楽になった感じはしない。つまり家に居て銀行の用事や支払ひをする時間が増えた。昔はそのことをホームバンキングと呼んだのだ。このことはきっと日本でも同じことと思ふが、この作業の最大の難所はコンピュータ上で自分のアカウントにログインするところである。おそらく日本では今でも殆どのウエブで、アカウントIDとパスワードを入力してログインするのだと思ふ。それも安全のために数ヶ月に一度はパスワードを変更せよと言って来る。入力を何度か間違へると、封鎖されてしまふ。ログイン作業は思ひのほか緊張する一瞬であり、誠に不便である。この点、スウェーデンのやり方は日本より圧倒的に便利である。アカウントIDはたいていの場合、マイナンバーである。次にパスワードを入力する代はりに自分のスマホの Mobilt BankID といふアプリを起動する。そのアプリにはやはりパスワードはあるのだが、スマホとコンピュータが何かやりとりをして、今、ログインしようとしてゐるのは間違ひなく本人であるとスマホがコンピュータを説得してくれる。そのパスワードをひとつだけ覚えておけば、銀行であろうと保険であろうと年金であろうと、あらゆるウエブ上のログインで本人認証をしてもらへるので便利である。おそらく日本でもログインの方法は今後改善されることと思ふが、あまりに高度な生体認証技術に一足飛びに行かなくても良いのではないか。スウェーデンの今のやり方は便利で安全で十分使ひやすいと思ふ。