「真理の探究」

日 旧暦 11 月 28 日 友引 丙午 七赤金星 Felix Felicia V02 25177 日目

青空文庫のダウンロードばかりでは何だか申し訳ないので、今日は Kindle 版で、「真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話」(幻冬舎新書 佐々木閑、大栗博司著)を買ってみた。両先生がこれまで、どんな風に研究されて来たかが分かって、偉い先生は偉いなといたく感服した。仏教の佐々木先生は釈迦の教へとその後に群生した大乗仏教とをハッキリと区別して、その様な状況の変化が如何に生起したかを文献をもとに調べて、ひとつの結論に達せられた。真の仏教は勢力ではない。排他的でもなく、布教や勧誘に忙しいわけでもない。その解説が何とも僕にはありがたい。ただ、僕の場合、一日本人として、鎌倉時代に起こった宗教上のムーブメント、つまり親鸞道元日蓮などの業績を飛び越えて、いきなりお釈迦さまのもとへワープするのは心理的に抵抗がある。日蓮の強い精神は尊敬するけれども、マジックパワーが強すぎて僕にはちょっと抵抗があり、親鸞は御仏の慈悲が前面に出すぎて、世の中を見つめ、自分を見つめる視点が弱い気がする。結局、お釈迦さまの教へに一番近いのは道元かなと一人で勝手に思ふ。ただ、僕は高校時代に感じた疑問、「自力本願と他力本願とに自分はどう向きあふべきか」に、この歳になってもまだ明快な回答を見出せないでゐる。読後の感想からは脱線してしまったが、浮かんだことを浮かんだままに書いた。大栗先生の研究にも感服したが、長くなるので、今日のブログはここまで。