地球に似た星

土 旧暦 11 月 27 日 先勝 乙巳 六白金星 Tjugondedag jul Knut V02 25176 日目

地球から何光年も離れた彼方に、太陽系外惑星を発見した、といふ類のニュースを新聞で読むことがある。どんな風にしてそのような発見が可能であるのか、想像もつかない。朝起きれば窓から差し込む日の光。夜空のお月さま。太陽と地球と月と、誠に良いバランスと距離感覚で配置されてゐる。地上には水も空気もあり、生命も生まれ、長い年月をかけて進化した。1日の長さも1年の長さも人間にはちょうど良い。自転軸と公転軸が少し傾いてゐることもあって、地上には四季もある。これだけ人間に都合の良い条件が揃ふことは滅多にあるものではない。だが、この奇跡を偶然の所産として決め込んでしまふのは科学的態度ではないのかもしれない。地球に似た星が、この広大無辺の宇宙のどこかにある筈だ。さう考へて太陽系外惑星の探索が行はれるのだらう。無限に長く感じられる時間も相対的なもので、月は次第に地球から離れていき、太陽もいつかは燃え尽きる。諸行無常の宇宙の営みの中で、人類はこの先どうなるのだらうかと、暇な日には思ひを馳せることもある。