真理の探究(続き)

月 旧暦 11 月 29 日 先負 丁未 八白土星 Laura Lorentz V03 25178 日目

「真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話」(幻冬舎新書 佐々木閑、大栗博司著)の大栗先生のお話からも、教へていただくことがたくさんあった。物理学は現在どこまで進んだかについて、僕ら素人にもかなりわかりやすく解説されてあった。この最近の数十年の進歩はすごいものらしい。特に感動的であったのは、先生が自らの博士論文で導いた公式に現れる数字には実は深い意味があって、インドの、かの天才数学者ラマヌジャンが開発した数学に密接に関連してゐたことが、偶然の機会にも恵まれて、22年後に分かった、などといふくだりである。その中身は僕には想像もできないけれども、その話には唸ってしまった。宇宙の果てから素粒子の世界に至るまで、大きなレンジをひとつの物語としてカバーする話は魅力的である。今、物理学はさらなる大きな飛躍の時を迎へてゐるのかもしれないが、余剰次元なるものはどの様にこの我々の時空に隠されてゐるのかをまづ知りたいところである。また、ダークマターダークエネルギーなどの未知の分野も興味深い。ひとつの知識を獲得すればその先にさらなる大きな未知の世界が広がる様な気もするが、心待ちにしてゐれば、人類は理論の終着駅といふものについにたどり着くのだらうか。