夏の終はり

月 旧暦 8月12日 先勝 丁酉 六白金星 Åsa Åslög V37 24677 日目

このところ、良い天気の日が続く。暑くもなく寒くもなく散歩に出ても気持ちが良い。天気が良いといふだけで、人の心は明るくなる。木の葉の色も少しづつ秋めいて来た。スウェーデンでは夏は短いが秋は長い。行く夏を惜しむ気持ちと来る秋の色に慰められる気持ちとが行き交ふ。毎日ほんの少しづつ色が変はる木々の様子を眺めるのは楽しい。夏の間は折り畳み式の物干し台を外に出す。それももう片付けなければならないかと思ひつつ、「まだ今日も洗濯物を外に干してお日様の光に当てられる」と同居人が独り言を言ふのが聞こえる。夜になって部屋の暖房装置のエレメントの表面に触れてみてもまだ冷たいままだ。もう何日かするとそれもほのかに温かく感じられる様になる。そして秋を知る。昔は日本でも秋が長かった。10月には紅葉が始まって二ヶ月ほどは秋の色が楽しめたのではないかと記憶するが、最近は10月まではまだ夏で、12月初めに紅葉してすぐ冬が来る感じがある。別な言ひ方をすれば、ある日、昨日までは冷房、今日からは暖房と切り替はって、冷房も暖房も要らない良い季節の期間が短くなってゐると思ふ。二十四節気で言へば今は白露。昔、日本の四季に合はせて作られた節気の表現が、今はちょうどスウェーデンで当てはまる。これも地球温暖化の影響だろうか。日本人の一般に穏やかな国民性は四季の移り変はりの豊かさと無縁ではないと思ふが、地球温暖化が国民性まで変へてしまはないか心配でもある。