イボのその後(4)

木 旧暦 7月23日 大安 己卯 六白金星 下弦 Lovisa Louise V34 24659 日目

昨日書いた「首を温める」療法以外に、実はもう一つ同時に始めた療法がある。それは「灸」である。もしかすると、イボが次第に小さくなってくれたのは、この灸の効果が寄与した可能性も否定しきれない。それで「灸」についても少し書く。灸による療法を僕に勧めたのは姉である。僕がイボで悩んで日本まで来て、福井の病院で診てもらふことになったので、姉は心配して東京から福井まで来て病院まで一緒に行ってくれたのである。姉は年来の整体院ファンである。東京のある整体院で灸による治療を教へてもらってから自分の健康が見違へる様に良くなったので、誰に対してでも効くものに違ひないといふ思ひ込みがあって、誰にでも強く勧めるのだ。効く効かないは人にもよるかもしれないのに、まるで奇跡を見た人の様になりふり構はずに信じてしまふ危なっかしさが感じられて、僕はちょっと距離を置いて聞いてゐた。「本当に良い整体院なら、予約が先まで詰まってゐてすぐには診てもらへない筈だ」と僕が云ふと、何やら電話でやりとりがあった後で、ついさっきの電話でキャンセルが出たところで二日後なら診てもらへるといふことになったので、僕もちょっと心が動いて診てもらったのである。昨日の「血流促進」と「体温維持」の話はその整体院で聞いた話である。また、灸のツボについても診てもらって、僕の場合は2か所に灸をすゑると効果的であることを教へて貰った。それで、その日から一日一回、灸をすゑることにした。実際、首を温めることと相俟って、体の調子はすこぶる良い様に感じられる。ともかくも、何より、イボが縮退する傾向をみせ始めたので、イボを取り除く手術を受けなくても良くなるかもしれないと思ひ、病院にそのキャンセルの電話をした。その時、簡単に「あずきで首を温めたらイボが小さくなってきたのです」と説明したら、電話の向かうの人は、「それは医学的に根拠のある治療法ではありませんね」と言った。