ひやむぎ

2019-08-21 (水)(令和元年己亥)<旧暦 7 月 21 日>(先負 庚寅 四緑木星) Jon Jonna 第 34週 第 25759 日

 

毎日食べさせてもらふお料理に一切口を挟まないことにしてゐる。文句を言はず黙って何でも食べるが、さうすると同居人は「反応がない」と言って怒る。それで僕は思ひ出した様に事務的に「美味しいね」と言ふ。それでも言ひ足りない雰囲気がある時は、「僕、ずっとこんなの食べたかったんだ」とか言ひそへる。お掃除は僕がするので、お料理は僕は一切しない。小さい頃から何でも要求することを制せられてきたためか、「あれが食ひたい、これが食ひたい」と言ふことがない。あるもので食べる。人生の楽しみのひとつをどこかに忘れてきたかもしれない。「食べたいものがあるのなら自分で作って食べれば良いのよ」とか言はれてもなかなかできないものだ。時々、お茶漬けを食べたいと思ふ時もあるのだが、同居人はお茶漬けなどはお料理ではないと断言する。永谷園に失礼な気がする。日本からいくつか買って来てあるのだが、お茶漬けを食べられる機会がなかなかない。今日はひやむぎを食べたくなった。同居人は麺を茹でるのは体が火照るからいやだと言って避けたがる。それで今日は僕が茹でた。沸騰しても吹きこぼれない火加減を保ち、きっちり5分を計る。おつゆは同居人が少し前に作ったのがあったので、それを利用した。美味しくできて、あとはサラダと鯖の缶詰で夕食。同居人も手がかからずに済んで、ちょっとした夏の風情も味はえて、喜んでもらへた。

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Stockholm Liljeholmensviken にて