Alla helgons dag

2020-10-31 (土)(令和2年庚子)<旧暦 9 月 15 日> (大安 丁未 五黄土星)満月 Edit Edgar Alla helgons dag   第 44 週 第 26195 日

 

Alla helgons dag と言って今日はスウェーデンでは少し大きな祝日になってゐる。最近はハロウィンとごちゃまぜになった感じもあるが、もともとは亡くなった人やご先祖を迎へる日である。日本で言へばお盆に近い。キリスト教と仏教の違ひはあるかもしれないが、亡き人を迎へる発想はよく似てゐる。午後の早い時間から暗くなる季節でもあり、玄関先に灯りをともす家も多い。墓地へ行けば minneslund といふ共同墓地もある。池の周りにたくさんのろうそくの灯りが揺れて幻想的な雰囲気であるのだが、今年はコロナのこともあり、行かなかった。共同墓地で管理してもらへる期間は25年であり、その料金は葬儀時の料金に含まれるとガイドブックで読んだことがある。日本では33回忌、37回忌などもあるが、25年は程よい期間である気がする。長い時が流れて無縁仏のお墓になる例を日本では見聞するが、その後処理も大変だろうと思ふ。散歩に出た時、隣の Agneta が落ち葉を集めてゐた。日本にも Alla helgons dag はありますかと聞かれたので、8月中旬にお盆といふ時期があります、8月16日には京都で大文字焼きがありますが、あれはお盆の間に現世を訪ねて来た祖霊をまた彼岸へ送り出すための火です、といふ風なことを答へた。先祖を迎へる季節感としては僕は8月の方が胸にしみる気がする。昭和天皇の戦争終結詔勅が出された時期でもあり、家の裏を流れる川に蛍が飛び交ふ風景が蘇ったりして、しみじみとした思ひになるからである。

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落ち葉の季節