Lugnvik

月 旧暦 5月9日 先勝 丙寅 七赤金星 Aina Aino V24 24586 日目

2年前に Höga kusten までは行ったことがあるが、そこからさらに北にある Umeå, Luleå へは僕はまだ行ったことがない。それで今年の夏の旅行はその方面にしようといふことになった。この頃は世界の各地にテロが頻発するので、国内の、それも人口の少ない地域なら安全かもしれないといふこともある。今朝、同居人と自動車で出発した。何時のバスに乗らなければならないといふ制約もないので、ゆっくりと準備をすると、家を出るのは10時になった。スウェーデンの幹線道路 E4 をひたすら北上した。通過した主な都市は、Södertälje, Stockholm, Uppsala, Gävle, Söderhamn, Sundsvall である。スウェーデンの東端をバルト海に沿ふ様に北上する。スウェーデンバルト三国に挟まれた海をこちらでは Östersjön と呼ぶ。訳すると東海となるか。少し北へ行って対岸がフィンランドになる南北に長い湾は南の方が Bottenhavet(底海), 北の方は Bottenviken (底湾)と呼ばれる。底海、底湾とは訳し方が悪いが、僕が受けることばの感じである。日本語では両者を合はせてボスニア湾と言ふ。Luleå はこの Bottenviken の北端に近い町である。Sundsvall に給油で寄った時、Södra Stadsberget と呼ばれる小高い山の上までドライブしたら、Bottenhavet につながる入江が眼下に広がってゐた。雨男の僕も今日は晴天に恵まれて快適なドライブ日和であった。今日の宿は Sundsvall から少し北の Kramfors に近い Lugnvik のホテル。ホテルといふより民宿に近い安い宿で、キッチンなども揃ってゐる。ところが困ったのはカードで支払ひができなかったこと。今時それも珍しいが、管理人の老人のおじさんがボソッとさう言ったので、夕方6時ごろにチェックインしたのであるが、それからまた慌てて自動車を出して、お金を引き出せる場所を探して延々とドライブすることになった。ナビで探し当てたスーパーはもう閉鎖されてゐたりして、どんどん遠くの町まで行かなければ目的を達することができなかった。再び宿に戻った時は疲れてしまったが、幸ひ外はいつまでも明るかったので、入江に沿ったカーブの多い森の道はそれなりに楽しかった。