日本の高齢者は旅行がお好き

火 旧暦 9月1日 先負 壬戌 八白土星 新月 Berit Birgit V42 24342日目

ダニエル君は日本に来てひと月近く滞在する間に、僕と京都、奈良、黒部を回った。彼と話をするうちに、この間に彼が抱いた印象は三つあるなと思った。ひとつ目は「日本の高齢者はよく旅行をする」といふこと、二つ目は「中国からの旅行者が多い」といふこと、そして三つ目は「小・中学生の修学旅行か遠足が多い」といふことであった。三つめは黒部では会はなかったけれども。京都、奈良の神社仏閣を回るのは年老いて信心深くなったせいと説明できるかもしれないが、黒部のトロッコ電車の帰り道でも、途中の幾つもの駅で停車中に下り電車にすれ違ったが、いづれの車両も高齢者客でぎっしりなのであった。ダニエル君は「みんな元気がいいな」とつぶやいた。しかし、このことを裏返すと、働き盛りの人たちは旅行する機会がないのではないか、とも思はれる。それとも、若い人たちはもっぱら海外旅行をするのかな。僕自身も仕事をしてゐた頃は忙しくてなかなか旅行もできなかった。若い人も高齢者と同じくらいに旅行できる日本であって欲しいと思ふ。ダニエル君自身、まだ20歳だけど、仕事をしてゐて、ひと月の休暇を取って日本に来てゐるのだ。同じことを出来る日本の若い人はまだまだ少ないかもしれない。