小さな感動

日 旧暦 11月28日 友引 甲午 四緑木星 Hilda Hildur 2e. trett.d, V3 24085日目

小説を読んだり、映画を見たり、音楽を聴いたり、テレビを見たり、人は色々な体験の中で感動するものだが、さほど大きく本格的な感動でなくても、日常生活の何気ないことの中に小さな感動はいくつもあると思ふ。それを感動と呼ぶには抵抗があるかもしれないが、他に適当な言葉がうかばない。例へば、雪が降って一面が白くなった朝はそれだけで一つの感動であるし、まだ誰も踏んでない新雪の上を歩むのも感動である。美しい夕焼けや雲の色にもむろん感動がある。写真家は写真にその感動を残すであらうし、俳人は十七音に感動の記録を残すであらう。一個の男子としては、感動したことを軽々しく口にしたりおおっぴらに体で表したりすることに抵抗があるから、傍目からはつまらない奴と思はれる男子も多いかしれないが、生きるとは、男女を問はず、まさにこの感動を体験することであると思ふ。目で見たこと、耳で聞いたこと、肌で触れたことなど、五感で感じられることを大事にして生きたい。その意味で感覚を磨く訓練はいくつになっても大事であると思ふ。何が起きても「それは想定内のことですよ」と分かりきって利いた風な態度を取るのは、人生の損と思ふ。