ハンブルグ観光の一日

火 旧暦 6月5日 仏滅 癸酉 九紫火星 Aron Mirjam V27 23883日目

フェリーは朝9時半頃にキール港に着いた。知らない言葉の知らない国の知らない町を自分で運転するのは当然のことながら緊張する。が、同居人が隣で良く地図を見てくれるのでハンブルグへ南下するアウトバーンに乗るのにあまり迷わなかった。途中交通渋滞にも見舞はれたが、ハンブルグ市内にはお昼前に着いた。ずっと昔、日本の友達にもらった「地球の歩き方ドイツ89年版」が手元にあるばかりであったが、それに載ってゐた地図を頼りに、町の一角の駐車場に自動車を停めた。そこからまづ聖ミヒャエル教会へ行ったが混んでゐたのでブラームス博物館へ行った。大作曲家ブラームスの生まれた町、少年時代を過ごした町を一度訪れてみたいとかねてから思ってゐたが、今日は漸くそれがかなった。ブラームスの生家は第二次大戦中に焼失したけれども、割とその近くの古い建物が博物館になってゐた。古いピアノも置かれてゐて、ドイツの老夫婦の観光客の奥さんの方がそのピアノを試しに弾いてゐた。その後、ライスハレと言ふコンサートホールの前を通り、メッセの脇を通り、テレビ塔まで行ってみた。テレビ塔は下から見上げるだけでも足がすくむ思ひがした。工事中で塔の中へ入れなかったが、その方が却って安心であった。きちんとした市内地図を観光案内所で貰はうと思ったが、古い地図に書かれてゐた場所をいくら探しても観光案内所は見つからなかった。それで、歩き回った末にともかくもホテルまで行かうと言ふことになって、駐車場に戻って車で移動したが、ホテルを見つけるのに散々苦労をした。スウェーデンのポケットWiFiは電源を入れても Out of service のサインが出るばかりであった。ローミングの使ひ方が分からない。きちんとした地図を持たずに旅することの無謀さをあらためてかみしめたことであった。今日ほど、ナビゲーションの無い自動車の不便を感じたことは無い。