燃料電池車

木 旧暦 5月29日 先負 戊辰 五黄土星 Rakel Lea V26 23878日目

燃料電池車がトヨタから今年度中に市販されると言ふニュースを見た。実用化はもっと先のことではないかと思ってゐただけに、ちょっと驚いた。ハイブリッド車も十分環境に配慮された自動車であるが、少量であってもガソリンを消費して二酸化炭素を出してしまふ。電気自動車はガソリンの消費が無くクリーンであるけれども、長距離走行に向かないことと、充電に時間がかかることが嫌はれるのか、数年前に盛んに世の中で騒がれた割には、その後、爆発的な普及には至ってゐない。その点、燃料電池車は究極の環境適合車と言へる。これから先、次第に全国的に水素ステーションの整備が進めば、電気自動車を抜いて爆発的にまず日本で普及する可能性は高い。まだ新しい車であるのにすぐにまた新車に買ひ替えることが日本ほど頻繁になされる国は無い。無人運転の技術の普及もその対象は燃料電池車が主流になることも考へられる。新技術は何でもカタカナで表示される風潮の中で、純日本語の用語が用意されてゐることもうれしいことのひとつである。水素は日本国内で生成することができるから、石油の様に輸入に頼らなくても良いと新聞に書いてあった。でも、水素をどうやって大量に工業的に生産するのだらうか。もし、大量の電気を消費するのであれば、その電気をおこすのに石油や天然ガスが使はれるであらうから、実質的には輸入に頼ることにならないだらうか。さらに、地上の大気の元素の成分は、体積比で窒素78%、酸素21%などと決まってゐると理科で習ったが、どうしてさういふ比率に落ち着くのだらうかと、僕は日頃から疑問に思ってゐる。もし人口が爆発的に増加したら酸素をたくさん消費し、植物の光合成による酸素補給とバランスがとれなくなる心配は無いのかと、これは杞憂に違ひないけれども、暇な老人の心配は尽きない。