都議会ヤジ

水 旧暦 5月28日 友引 丁卯 六白金星 David Salomon V26 23877日目

地方新聞にはその土地に住む者にとって割と有用な情報が記載されるものである。それはスウェーデンでも同じことで、全くさういふ理由から、我が家でも地方新聞だけを購読してゐる。購読すると言っても、語学力の乏しい僕はあまり丁寧に読むことも無いのであるが、たまには語学の勉強のために自分を追ひ立てる様に目を通すことはある。紙名をSödermanland Nyheter と言ふ。ちなみに購読料は1ヶ月195クローネ、今は円が安いので日本円にすると3000円位だらうか。この地方新聞の国際ニュース欄に日本の記事が載ることは少ない。しかし、今日の記事に安倍総理の顔写真が出てゐた。何だらうと思って見てみると、東京都議会で女性都議に対するヤジ問題を受けて総理が謝罪したと言ふ記事であった。「何故結婚しないのだ」と言ふヤジの内容も訳されて出てゐた。日本のニュースとして恥ずかしいと思った。どうして東京都議会といふ公式な場でその様な発言をするのだらうか。ヤジとツイッタには共通する心理がある。誰が言ったか分からないだらうと言ふ無責任な気持が働いて自制を無くし、いっときの勢ひから、多分本心で思ふ以上の過激な表現を使って声を立ててしまふことだ。人のプライバシーは守らなければならないが、匿名性の意見と言ふものを僕は信用しない。今回の事件は僕にとっては、女性を蔑視したことへの憤りもさることながら、議員たる者が、陰に隠れながら自制を忘れて大声で議会で発言したことへの憤りの方が大きい。ツイッタでも発信者の身元はすぐに割れる時代である。分からないだらうと思っても、何かを言へばその因果は必ず本人に廻って来る。発言する時は誰も自分の言葉に責任を持たねばならないと思ふ。議員ならばなおさらのことだ。ブログを書く時も気をつけねばならないと、これを書きながら改めて思ったことである。