新島襄の闘ひ

2013-11-26 火 旧暦 10月24日 先負 丙申 一白水星 下弦 Linus V48 23667日目

連続テレビドラマなど途中から見ても面白くないだらうと思ひつつ、日曜日の夜、「八重の桜」を見た。新島襄同志社大学設立といふ大きな志を抱きながら心臓の病が深く進行する。存命中に果たしてどこまで実現できるかといふレースのやうな展開となり、その身を八重が支へる場面であった。日本ではお医者さんが重篤な患者に直接病状をそのまま説明することは少ないと思ふ。言葉や態度を選ばないとグサリと患者を傷つけることもありうる。さういふ場合のためのマニュアルなど無いだらうし、あっても役に立たないであらう。この人ならば強い精神の人だから、言っても大丈夫だらうと思ってゐたのに、蓋を開けてみると意外にもろくやられてしまふ人もあるだらうし、逆に弱さうに見えてもしっかりその覚悟のある人もあるだらう。家族としては、本人には知らせずにおくことが思ひやりであることも良く分かる。けれども外国では本人にまづ知る権利があり、それを下手に隠すと、残り時間の計画を間違へたと言って訴へられてしまふこともありうる。新島襄なども本当のことを教へて欲しいと強く願った一人であった。死に対峙した時の人の考へ方は国によって違ふやうな気がする。ある情報を秘密にすべきか公開すべきか、むつかしい選択であると思ふ。