桜桃忌

木 旧暦 5月12日 仏滅 丁巳 三碧木星 Linda V25 23508日目

昨日は眠さのあまりブログを書くのをスキップしてしまったが、桜桃忌であった。太宰ファンは今もたくさん健在であるらしい。太宰治三島由紀夫とは結構仲が悪かったと聞くけれど、そういう予備知識を持たずに二人の作品を読み比べてみて、この二人なら仲が悪かっただろうと、僕には予想がつかない。僕には鑑賞力が無いんだと思う。(両方ともそんなに読んでもいないのだが)。もしも二人はお互いの文体を批評しあったに過ぎないのであれば何も仲が悪いことにはならないと思うが、実際仲が悪かったのであれば、それは文学上の感性の相違と言うよりはお互いに単に虫が好かないというだけの話では無かったかと思う。ブラームスワーグナーについても同じようなことが言えるのではないだろうか。どちらの音楽がお好きですか、という質問には答えられるが、二人の作曲した音楽を聴いて、なるほどこの二人なら仲が悪かったろうとは、ちょっと僕には予想がつかない。ここでも鑑賞力が無いんだと思う。ただ、あの時代の巨人として、ブラームスワーグナーも自らベートーベンの後継者たるを自覚していたであろうことは想像できるし、そういう意味では二人が同じ時代に生まれあわせたことがお互いに残念であったかもしれない。話を太宰治に戻すけれども、僕の記憶に残る太宰の台詞がある。それは、「他の生き物には絶対に無くて、人間にだけあるもの。それはね、ひめごと、というものよ。」(2008-06-04のブログでも同じ事を書いた)。現代は何でもデータベース化されてもはやあらゆる個人に「ひめごと」がない時代である。人の心を読むロボットも現れるかもしれない。「あなた花子さんのこと好きなんでしょう。ほうら赤くなった、やっぱりそうなんだ」などと話すロボットが現れたらどうしよう。