「出船」

2022-09-30 (金)(令和4年壬寅)<旧暦 9 月 5 日>(先勝 丙戌 八白土星) Helge 第 39 週 第 26897 日

 

同居人が、今日は珍しくピアノを弾いた。杉山長谷夫作曲の「出船」も弾いてくれたので、その伴奏に合はせてつい声を出して歌ってしまった。すると、音楽を聞いてゐるだけの時とは違った感動が、ほんの一瞬だけど、スッと通り過ぎた。その一瞬は、カラオケで歌ったとしても現れることのない感動の様に思はれた。コロナの3年間、歌ふことを全くしなかったこともあってか、ああ、歌ってみるって良いことなんだなと思った。僕はこの「出船」が大好きで、歌ってみると、歌詞は一番も二番も覚えてゐた。この歌は高校1年の時の音楽の時間に習った様に記憶してゐる。あの若かった頃の自分に帰ることができる様な気もした。あの頃の教科書はもう持ってないが、ブラームスの「日曜日」とか、ベートーベンの「自然における神の栄光」とか、グリーグの「ソルベーグの歌」なども習って、(自分では歌へないのだが)いづれも好きな曲であった。日本の曲の中では、この「出船」のメロディーがいかにも日本的で、好きである。

この木々の向こうは小学校である。