「象の背中」を見て

金 旧暦4月18日 先負 乙亥 六白金星 Karolina, Carola V20 22746日目

先週末のテレビ番組で映画劇場があり、役所広司主演の「象の背中」をやっていた。見るとはなしにおしまいまで見たが、良い映画であると思った。ネットでこの映画に関するコメントを調べて見ると、あまり評価しない論調が多いので意外な気もした。僕にとっては、数ヶ月先に死を宣告された場合のイメージトレーニングのようにこの映画を見た。これもまた数ヶ月単位のひとつの工程表の作成ということになる。状況を、どこまでになったら、いつ、誰に話すかということはなかなか複雑な判断でもある。だが、そういう心配はそういう状況に至ってから始めても遅くはない。文明が進んで医療技術が向上すると、最先端の医療を受けるにはお金がかかるので、貧しい人は助けてもらえないというようなことを言う人もある。しかしこの映画の主人公のように端から治療を拒否することもまたひとつの生き方であろう。現代は孤独死が多いらしいが、あらためて人が愛し合って生きることの意味を問われているような気がした。