工程表

木 旧暦4月17日 友引 甲戌 五黄土星 Maj, Majken V20 22745日目

この頃のニュースに「工程表」という言葉が出てくる。東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束がどのように進むかの見通しをなるべく住民に分かりやすく説明するために用いられている。もともと工程表とは、ひとつの仕事を仕上げるまでにたくさんの過程が入り組んでいる時に、人やものやサービスの流れに無駄や遅れが出ないようにスケジュール管理するために用意されるもので、受注者が発注者に対して提出するものだと思う。何も契約のないところに工程表を書いて説明する必要もないと思うが、いつまでに何をやらなければいけない、という目標を立てようという姿勢がいかにも日本的である。そうでもしなければ、「何をやっているんだ」としかられるのが日本という国だ。避難している人たちの苦労を思えば、そのくらいのことは当たり前なのかもしれないし、そういうものが無いと政府は無能であるとたたかれるからかもしれないが、あれだけの災害の後始末である。危機の峠を越えたら、後は少し、ゆっくりしたペースでローテーションを計画し、長期的に無理のない体制で取り組むべきではないかと僕は思う。怠けて良いと言っているのではない。そうしないと、現場の疲弊が別な悲劇を生みはしないかと案ずるのである。