日 旧暦4月21日 赤口 乙丑 八白土星 Urban 1e. tref. Mors dag V21 21654日目
スウェーデンの母の日。プールの帰りにブッレをふたつ買って、家で同居人とコーヒーを飲んだ。家でブッレを食べること自体は珍しいことではないが、普段は自分から買って帰るということはしないので、たまにこうしてみることが、僕なりの母の日サービスのつもりであったのである。しかし、それだけではサービスにならないかと思い、少し家のことをした。外に置くテーブルを小屋から出して来たり、台所や浴室の掃除をした。もっとも、掃除は家庭サービスとしてやるのではない。僕にとって掃除の時間は自分との対話の意外と重要な時間でもある。欲張りな僕は、あれもやりたい、これもやりたい、という思いが先走り、ついつい、掃除は優先度が低く、後へ後へと廻されて、家は汚れたままになる傾向があった。いつからだろうか、自分のやりたいことがあっても、まず掃除が済むまではやりたいことに着手することを自分に許さない方針に切り替えた。次に、ひとつのことが済んだら、そのやったことを具体的な記述を含む言葉で表わしてみて、文庫本の日記に数行で書く。こうしてから次に自分のやりたいことに着手する。すると、日によっては掃除だけで終わってしまって、自分のやりたいことが全く出来ないこともある。それでもいいや、と僕は思う。毎日の日課として掃除をすると、それほど時間はかからない。汚れないうちにさっと拭くのが掃除の極意で、はだしで床を歩いた感触がすべすべしていることが自分の満足である。しばらく日本に行っていて、このリズムが取り戻せなかったので、今日はたまった汚れを取り除くだけで一日が終わった。
